水虫とは
一般的には水虫と呼ばれることが多い皮膚疾患ですが、正式には足白癬です。これは真菌の一種である白癬菌が足裏の皮膚の角質層に入り込んで増殖するなどして感染し、発症している状態をいいます。感染経路については、プールや銭湯等の公共施設の床を裸足で歩く際の白癬菌の付着、足ふきマットやスリッパの共用等が挙げられますが特定できない場合がほとんどです。
なお白癬菌が足の皮膚に付着したとしても感染するまでには24時間程度の時間がかかるとされています。したがって、その前に洗い流すことができれば感染のリスクは避けられます。ただし、足裏に傷などがある場合は、その半分の時間（12時間程度）で感染してしまうこともあります。
水虫でみられる主な症状ですが、この場合は大きく3つのタイプ（趾間型、小水疱型、角質増殖型）に分けられます。それぞれの特徴は以下の通りです。
趾間型
足の指の間に発症するタイプです。なかでも薬指と小指の間で起きやすいです。患部は白くふやけて皮が剥けてジクジクしていることもあれば、カサカサして乾燥して皮がボロボロ落ちることもあります。またかゆみの症状もあるので、掻き壊すなどすれば悪化して皮膚にただれが起きるなどします。
小水疱型
小さな水疱や膿の混じった水ぶくれ（膿胞）が、土踏まずをはじめ、足の指の付け根部分、足の側縁などに多発します。これが破れると患部は乾燥し、皮がボロボロ剥けていきます。かゆみの症状は出ないこともあります。温暖な時期に発症しやすいのも特徴です。
角質増殖型
足底全体が肥厚化してしまうタイプですが、発症することはまれとされています。表面はガサガサしていて、かゆみの症状はほぼ出ません。ただ踵の部分がひび割れを起こすことがあるので、その場合は痛むようになります。
なお、これら水虫をきっかけに足の指の爪にも白癬菌が感染し、爪白癬を併発することも少なくないです。
治療について
足白癬（水虫）の治療に関しては、主に抗真菌薬の外用薬の塗布になります。爪白癬の治療についても抗真菌薬の外用や内服薬が有効とされています。
